カーAV評論家・会田肇氏が最新のカーナビをムービーで徹底解説。
最新カーナビ徹底ガイド!カーナビLabo

    第9話 関東 東京都 大田区〜築地〜深川
    日本の“食”の総本山、築地界隈を味わう。

■大田市場の市場食堂「大松」のアナゴ丼は日本一!
※画像をクリックすると拡大画像とキャプションがご覧になれます。

map  川崎大師から首都高速1号線に乗り、多摩川を渡れば東京都である。右手に羽田空港を見ながら、いよいよ東京湾奥へと入り込む。大都会の真ん中だからといって、漁港にうめぇモンを求める旅ももはやこれまで…と諦めてはいけない。

 昭和島JCTから湾岸線方面に入り、東海JCTで降りると東京都中央卸売市場大田市場が目の前に広がる。ここは世界最大、築地市場のほぼ倍の面積を誇る大田区民の台所なのだ。高速道を途中下車しても、立ち寄ってもらいたい。

 正門のほかに北門や西門などがあるが、どこも自由に出入が可能だ。内部は鮮魚棟・青果棟・花き棟などがあり、雑貨を扱う関連棟が「市場食堂街」となっている。鮮魚棟で新鮮な魚貝類を買うのもよし、食堂で「海鮮丼」を食うもよし。一見の素人だって、どちらも堂々と楽しめる。ただし卸売市場という場所柄、買い物は朝の5時から10時頃まで、食堂街は午後2時には閉まってしまう。

 ここで、とっておきの食堂を教えよう。正門から入ってすぐ左の建物が事務棟。その名の通りここは中卸人などの長靴姿より、背広姿の職員が目立つ。
 ここの2階もまた食堂街なのだが、おすすめは日本料理「大松」だ。ねぎトロ丼1000円や黒豚ヒレカツ定食1000円など様々なメニューの中で、名物はこれ一つ!「アナゴ丼」1300円である。

 大松のアナゴ丼を日本一とする訳は、黄金色に揚がった2本のアナゴが丼から大きくはみ出して、中骨までがカラリと揚がって付いてくるから。名物オバチャンが「お待ちどう〜っ! 」と運んでくると、誰もが「うぉ〜っ! 」とぶったまげるのだ。そして旨い! 一人で食っていることがもったいなく思えて、これも誰もが「女房を連れて、また来よう・・」と思うのだそうな。

navi 「大松」:東京都大田区東海3-2-7 関連棟東通り2階 Tel:03-5492-5872
営業時間:朝7時半〜夜8時 定休日:日祭日と休場日


■北品川ではキス、メゴチ、アナゴの天麩羅に舌鼓。
 大田市場から北品川に向かう一帯は埋め立て地で、運河が縦横に走り、道はいたってわかりにくい。カーナビがなければ第一京浜(国道15号線)に出た方が賢明だろう。

 北品川までは4〜5kmほどで、ここも天王洲から伸びる運河の真っ只中。東品川と北品川を結ぶ橋には「北しながわばし」とあり、袂に「東京湾遊漁船業協同組合」がある。ここは昔の「品川浦漁業協同組合」、漁師町だった頃の名残である。

 八ツ山通りを京浜急行の北品川駅へと向かうと、左手に天麩羅「うえじま」がある。つい数年前までは右側にあって、ご主人はアナゴの漁師だった。
 今は奥さんと娘さんが店を切り盛りし、キスやメゴチなど江戸前のタネで天麩羅を揚げる。かき揚げ丼は600円、並み天丼は1000円。店のお薦めはここでもアナゴ付きの「上天丼」で1200円。アナゴは東京湾を代表する魚なのだと再認識する。
 古い店の頃は、好きな天麩羅を揚げてもらいビールを飲んだ。もちろん品川駅から歩いて来たのだが、新しい店にも「うえじま」の匂いは息づいている。

navi 天麩羅「うえじま」:東京都品川区北品川1-22-7 Tel:03-3471-3860
営業時間:朝8時〜夜11時位 定休日:日曜日


■築地の市場食堂で出会った懐かしい煮付けの味。
 国道15号線は新橋へ入ったところで、浜離宮方面へ右折。朝日新聞社と国立がんセンターを左に見たら、右手は世界の東京都中央卸売市場築地市場である。
 駐車場に一旦車を停めて、ここは散策せねばなるまい。ここは隅田川の河口、沖合にビッグサイトが見え、東京湾が広がっている。

 築地市場は、場内市場と場外市場に分かれる。正門から場内に入ると右手が青果棟、正面が鮮魚棟、左手が関連棟と食堂街である。青果棟では山積みの段ボールしか見えないから、築地市場に来たら鮮魚を眺めてから食堂街へ繰り出すのがいい。

 鮮魚棟はどこから入ってもいいが、場内はターレ(電動荷車)が縦横に突っ走っているから要注意! 
 生きているアナゴを職人技で捌いていたり、アカガイが真っ赤に染まっていたり。圧巻は、大間産であろうか、200kgはあろう生のクロマグロを長い刀包丁でおろす人たちだ。鮮やかな切り口に生唾が出ると我慢は限界、いざ食堂街へ。

 しかし、ここも世界の築地「市場食堂」街である。寿司屋などはどこも百人位の行列ができている。この行列が朝の5時から昼の2時まで続くのだから驚きだ。しかも握り寿司はどこもセットで3千円を超える。

 ならばと、行列がない日本料理「江戸川」の暖簾をくぐると、長靴姿の市場人が悠々とビールを飲んでいるではないか。オバチャンは生粋の江戸っ子で、市場が日本橋にあった時代から続く食堂の4代目。
 お薦めの「マダラの煮付け」850円を注文すれば、こってり醤油色の関東煮。ひと口食べて、この味は懐かしい。思えば、こうした味付けをする家庭も定食屋も、今は少なくなってしまった。

navi 「江戸川」:東京都中央区築地5-2-1 築地市場内関連棟 Tel:03-3541-2167
営業時間:朝5時〜昼1時 定休日:日祭日と休場日


■築地場外に行列のできない旨いラーメン屋あり。
 場内を見たら、場外も散策したいもの。正門を出て大通り右の築地本願寺方面を臨むと、前方右側に「もんぜき通り」と見えるはず。立ち食いの蕎麦屋や煮込み屋などが所狭しと並び、歩道がそのまま食堂と化しているのだ。

 そこにあるラーメン「井上」はあまりに有名だが、せっかく築地まで来たのなら一回は立ち食いしたい。有名店でも行列ができないのが嬉しい。メニューは600円のラーメンだけで、客は現金と引き替えに丼を抱え、歩道に設置されたビール箱のテーブルでラーメンをすする。

 豚骨スープで濃厚なくせに、長ネギがうまくマッチして、油断するとスープを全部飲み干している。若い女性も1人で立つくらいだから、「井上」ラーメンは侮れない。

 築地まで来たからには、どうしても「海鮮丼」が食べたいという人に。この「もんぜき通り」を入ってすぐに奥へと続く路地があり、通称を「丼横町」という。
 ぐいっと入った左手にカウンター席だけの「たねいち」があり、仕事を終えた長靴姿がビールを飲みながらスポーツ新聞を広げていたりする。
 ここの「海鮮丼」は、ウニ・イカ・マグロ・イクラ・カンパチ・卵焼きなど数え切れない具がテンコ盛りで900円! メニューは日本語の他にハングルと英語があるのも、世界の観光地「築地市場」ならではか。

navi 「井上」:東京都中央区築地4-9-16 Tel:03-3542-0620
営業時間:朝5時〜昼1時半 定休日:日祭日と休場日

navi 「たねいち」:東京都中央区築地4-9-5 Tel:3-3248-5517
営業時間:朝6時〜午後3時 定休日:日祭日と休場日


■元漁師料理の「深川めし」も今や観光料理?
 築地市場前の新大橋通りを北上すると、5kmほどで隅田川に架かる「新大橋」を渡る。「菊川」の信号を右折して「三ツ目通り」に入ると右側一帯は、江戸時代から続く漁師町「深川」である。
 今でこそ海は遠くへ行ってしまったが、この辺りは浅瀬が広がっていてアサリやバカガイなどがよく採れていたのだ。

 名物の「深川めし」は漁師が飯にアサリの味噌汁をかけて食べたことが始まりといわれ、今でもこれを食べに訪れる人は多い。なるほど路地に入ると「深川めし」や「深川丼」などの昇り旗が立ち並び、やれ本家だの元祖だのと騒々しくもある。

 だがここまで来たら、江戸前の下町名物「深川めし」を食ってみたい。「深川宿」なる人気店の暖簾をくぐれば、アサリのぶっかけ飯は1800円。今や観光名物となっていて、オバチャン達がひしめいている…。
 が、やたら小洒落た「深川めし」は漁師料理にほど遠く、食いしん坊の旅人が特筆するものはない。まぁこんなものかと深川を後に葛西橋を渡れば、千葉の船橋は目の前であった。

navi 「深川宿」:東京都江東区三好1−6−7 Tel:03-3642-7878
営業時間:午前11時半〜午後7時(日祭日 〜午後5時) 定休日:月曜日と第3火曜日

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