Skip to Navigation
Skip to Content
カーAV評論家・会田肇氏が最新のカーナビをムービーで徹底解説。
最新カーナビ徹底ガイド!カーナビLabo
トップページ
>
にっぽん漁港紀行
> 第10話
第10話 関東 東京都 江東区・佃島〜江戸川区葛西
佃島から月島へ、下町の味を食べ歩く。
■30年ぶりの佃島で昔ながらの佃煮を味わう。
※画像をクリックすると拡大画像とキャプションがご覧になれます。
江東区は深川で遊び、まだ物足りなさを感じたなら、それは水辺の風景を見ていないせいだ。ならば、清澄通りを南下、門前仲町を過ぎて隅田川の河口に出ると、下町色は一掃されて高層ビル群がウォーターフロントとやらにそびえ立つ。相生橋を渡ればそこは佃島。30年ぶりに訪れたオジサンは浦島太郎のよう。
記憶をたよりに島(もはや島ではない)を散策すれば、住吉神社も佃島渡船跡の碑も昔のまま。佃煮の「丸久」もそのままで、嬉しくなって近寄れば「暖簾」までそのままなのか、ぼろぼろになってもはや暖簾の態をなしていない。それでもぴかぴかに磨かれたガラス戸を開けて店内に入ると、佃煮の甘辛い匂いも懐かしい。
店は創業130年で、6代目当主の江戸弁が気持ちいい。暖簾のことを尋ねると、やっぱり50年間同じものを使っているということで、先代の暖簾は80年間使用したらしい。
嬉しくなって「アミ」と「アサリ」の佃煮を100グラムずつ、400円と700円で買う。道すがら味見をすると昔のままの佃煮で、なぜか母の顔を思い出してしまう。
まだ冷蔵庫など珍しかった時代、学校から家に戻って戸棚を開くと、必ず保存がきくような濃い味付けのおかずがあった。そんな中で佃煮は東京からお歳暮などで送られてきたもので、新潟の田舎ではハイカラさんであり、甘辛の濃い味は子供でも好むところだった。黙って食べてしまっては、母に叱られたのだった。
佃島は島ではなくなったが、当時の様子はほとんど残っていた。名物だったレバーフライの「ひさご亭」や「うどん食堂」も健在。
レバーフライがなぜ佃島の名物なのかは知らないが、たぶん昔は下町に遊ぶ子供たちの駄菓子的なおやつだったのだろう。それが証拠に値段は今だって1本100円ちょっと。
ただし名物となった今は人気が高く、近頃ではなかなか手に入らないのが現状だ。小さな間口に立ってお姉さんが買う後ろ姿は昔のままだが、これも予約したものを取りにきたのである。
路地裏の「佃天台地蔵尊」も、その昔入ったことのある銭湯「日ノ出湯」も見つけた。すぐ脇に高層マンションが立ちはだかってはいるが、佃島はまだ捨てたもんじゃない。いずれまた、ゆっくり訪れるとしよう。
佃煮「丸久」:東京都中央区佃1-2-10 Tel:03-3531-4823
営業時間:午前9時30分〜午後6時 定休日:第2・第4日曜日
■江戸前で本場のアナゴの白焼きを食す。
「佃島」は江戸時代に幕府が関西方面から呼び寄せた漁師たちが住んでいた「島」なのだが、となりの「月島」「勝どき」さらに続く「晴海」「豊洲」などは人工埋め立て島である。
その月島は「もんじゃ焼き」で町興しをしているのだが、昔と変わらぬ佃島に味をしめた私は月島まで足を延ばし、素晴らしい店を見つけてしまった。
夕方5時に暖簾を下げるその店は「岸田屋」という。大きな藍色暖簾に染め抜きされた豪快文字にまずは唸ってしまう。
暖簾をくぐれば中はコの字型カウンターで、割烹着の似合うお母さんと愛くるしい娘さんが立ち働く。今日の旅はここまでと、ビールは大瓶を注文。壁に連なるメニューを眺め、紙の短冊に書かれた本日のお薦めを見つめ、隣客の旨そうなおかずを盗み見て「アナゴの白焼き」500円に決める。
出てきたそれは開いた大アナゴの腹側半身で、ふっくらと厚みがあって香ばしい。熱々の焼きたてにあんぐりと口を開けてもっていき、丸かじり。アナゴの白焼きって、こんなに旨かっただろうか。きめ細かい脂が口に弾けて、それだけで甘い。
なるほど、埋め立て地になる前、この周辺一帯はまさに江戸前であり、アナゴの本場ではないか。しかしながら店の定番メニューらしき「牛の煮込み」400円にもそそられるなぁ…。
クルマを捨てたぶらり旅は、こうしてあっちこっちで引っかかりながら、なかなか前へ進まないのであった。
「岸田屋」:東京都中央区月島3-15-12 Tel:03-3531-1974
営業時間:夕方5時〜夜9時30分 定休日:日曜と祝日
月島までやってきたら、さらに南下して湾岸道路に入る。荒川河口橋を過ぎると「葛西臨海公園」が右手にあって、左手には東京都中央卸売市場葛西市場がある。
食いしん坊は「市場食堂」が気になって、場内へ車を滑り込ませる。やや古めかしい建物は「関連棟」といって、文房具から調理器具、白衣などを売っている。卸売市場内では関連棟こそが「市場食堂街」であり、食うものならばなんでもござれ!
見つけた食堂は「糸義」。マグロぶつ600円やモツ煮込み400円で、朝から宴会の市場人が楽しそう。ビールも旨そうだが、今日は正統派に徹して「朝定食」の350円はどうだ!
明るいオバチャン手作りの煮物、漬け物、みそ汁、定番の納豆と生卵に、あったかご飯は大盛りだ。聞けば隣りがトラックターミナルで、腹をすかした運転手たちが夜通しやってくるんだそうな。どうりで350円とは思えないボリュームで、値段も味のうちなんだと納得したのだった。
市場食堂「糸義」:東京都江戸川区臨海町3-4-1 Tel:03-3878-2000
営業時間:朝9時〜午後2時 夕方6時〜深夜1時 定休日:休場日(毎水曜と月2回の日曜)
ページトップへ
マガジン
カーナビ徹底ガイドが
リニューアルしました!
ホリデーオートDIGI
好評発売中!
このサイトの主なコンテンツ
その他のコンテンツ
ユーティリティ
個人情報ポリシー
著作権等について
お問い合わせ